白内障は、恐らく眼科医が最も多く診察する疾患です。
というのも、白内障の大半が加齢によるもので、ある程度の年齢以上なら、皆さんに見られるからです。
眼球内にある水晶体が混濁した状態を白内障と言います。
水晶体は、眼の焦点を合わせるためのレンズの働きをしている部分です。
自覚症状としては視力低下が代表的ですが、その程度は水晶体の混濁の部位や強さによりさまざまです。
また、視力が低下しなくても、かすむ感じやまぶしさなど、視機能の質の低下が起こります。
次に白内障の治療法ですが、視力を回復する方法は手術しかありません。
手術と聞くと不安に思われる方が多いかもしれませんが、白内障手術はここ二10年間で目覚ましく進歩しました。
現在、白内障に対して最も多く行なわれているのは、濁った水晶体を取り除き、目の中にレンズを挿入する手術です。
実際には、超音波を用いた手術装置で水晶体中心の硬い部分を砕いて吸引し、さらにその周囲の軟らかい部分を吸引した後に、残った袋状の膜の中に人工の眼内レンズを入れます。
この手術は顕微鏡下で細かい操作を行うもので、合併症などを起こさないためには大変注意を要します。
しかし、近年、手術装置や眼内レンズの進歩、技術の向上によって以前よりずっと安全に行えるようになり、局所麻酔(目だけを麻酔)をした上で15~30分程度で済むようになりました。
人間は外界からの情報の70~80%を視覚から得ているといわれています。
クオリティー・オブ・ライフ(生活の質)を維持するためには、視力が保たれるということがとても重要です。
白内障のために視力低下を来たし、自動車の運転や読書ができないという状態にあった方が、白内障手術を受けて視力を回復され、何でもよく見えると喜んで下さるのは、手術を行う眼科医にとってもうれしい事です。
ただ、白内障以外の眼の病気(緑内障や糖尿病網膜症など)のために視力低下を起こす場合もあります。見えにくさを感じたときは、眼科受診をお勧めします。
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