研修医座談会2018

司会:華山先生(プログラム責任者・心臓血管外科部長)
1年次研修医:波多野(富山大学)      1年次研修医:梅景(日本医科大学)
1年次研修医:西倉(東京大学)      2年次研修医:鳥山(札幌医科大学)

関東労災での研修を希望した理由

華山先生: まずは、どうして関東労災での研修を希望したのかを聞かせて下さい。
 
波多野: 整形の有名な病院ということで5年生の時に見学に来ました。救急外来では1つの症例ごとに指導医からのフィードバックがあって、着実に実力をつけていけそうな病院だなと思ってここを選びました。感染症にも興味があるので、自分でグラム染色ができるというのも魅力でした。
 
梅景: 大学のキャンパスが近かったので、6年生の時に見学に来ました。見学の時に産婦人科の手術に入らせてもらったんですが、研修医の先生が手術に参加している姿とか、看護師さんとの距離感とかを見て、研修医っていう立場で働くことに対して居場所があるなと感じました。
 
西倉: 同級生の紹介であまり深く調べずに見学に来たんですが、救急での研修風景を見てしっかり救急を学べそうだなという印象が残りました。あと、忙し過ぎないところです。僕はどちらかというと勉強していたいタイプなので、見学した病院の中には受け持ち患者さんがどの科でも最低10名以上というところもあったんですが、仕事に忙殺されずに家に帰っても勉強できる環境がよくて、この病院を選びました。
 
鳥山: 私は地方出身で関東の研修病院の情報を持っていなかったので、見学に行った先で研修医の先生に他にいい印象だった病院を伺っていて、それで教えてもらったうちの一つでした。地方出身の視点から言うと、いろんな大学から研修医が集まっていて、出身大学を気にせず採用しているんだなと思ったことと、あと後期のことを考えた時に、この医局に絶対入りなさいっていう圧力がないところも魅力でした。でも最終的には、研修医室で先輩方とお話した雰囲気が好きだったというところかもしれません。研修医の先生に「悪い点はないですか」と伺った時に、「あんまりないよ。売店くらいかな?(※1)」って、悪いところがパッと挙がらなかったので、満足度が高いのかなと思いました。
 
(※1)
売店が20時閉店、最寄りのコンビニまで数分

入職してみて

華山先生: 入職してみて入る前の印象と違ったことはありましたか?

波多野: 印象は変わらないです。明るい雰囲気、風通しの良さは印象通りで、働きやすい環境だと思います。
 
梅景: 入る前の印象は「指導医が積極的に教えてくれる病院」で、もちろんそこは違わなかったんですが、実際研修が始まってみると自分から積極的にアプローチしていくことでもっと色々な機会に恵まれるんだということに気付きました。当たり前の話ではあるんですけれども。後から思うともっともっと積極的に行けばよかったなあと反省した事もありました。
 
鳥山: 同感です。各科研修では基本的に先生がマンツーマンで指導してくれるし、オーバーワークにならないように見ていてくれて、ありがたいなあと思うんですが、ぼーっとしてると全部上の先生がやってくれて流れていってしまうっていうこともあるので、そういう意味でも積極性が必要だと。でも分からないところに放り出されてもそれはそれで困ってしまうし、繰り返しになりますがちゃんと見てくれるっていうのはこの病院の良い点だと思っています。
 
華山先生: うちみたいにしっかりした指導のもとで診療を行っているところもあれば、研修医が最前線の労働力として診療しているようなところの方が実力がつくよっていう人もいますよね。一長一短ですが。  

波多野: たしかに数をこなす事で一連の流れを実践できるようになるとは思います。でもその一方で「どうしてこれをやっているのか」っていうのを分からずに進んでいってしまうことも出てくると思うので、考える、という点では今はこちらの方が力がつくのかなと。
  
梅景: キャリアを重ねていくと間違っていても指摘してもらえなくなっていくから、今は、と言うか今こそちゃんと指導してもらえる環境がいいと思っています。  

鳥山: 初期研修を終えて3年目になったときには後者の環境で叩き上げられた医師の方が動けるし、即戦力になるのかなとは思うんですけど。  

華山先生: たしかに3年目で完成していなきゃいけないっていう事はないからね。長い目で見るというのも大切かもしれません。 

市中病院と大学病院の違い

華山先生: 市中病院になくて大学病院にあるものって何でしょうか?  

西倉: 見られる疾患の幅が広いかな。専門家もいて研究も行っている環境なので、珍しい疾患が見られます。  

波多野: あと最新の治療法とかですかね。 

梅景: 文献や教科書は大学の方が断然恵まれてるなあと思います。(※2)  

(※2)  
病院契約のデータベース等(平成30年度):
医中誌、メディカルオンライン、PubMed、UpToDate、MEDLINE、DynaMed、ClinicalKey。他、電子媒体・紙媒体で購読雑誌あり。限られた予算でやりくりしています。  

華山先生: 逆に大学病院になくて市中病院にあるものは?  

波多野: 将来、地域のお医者さんも視野に入れて考えると、市中病院だとcommon diseasesがたくさん見られて初期対応がしっかり学べるのが大きなメリットですね。  

華山先生: 研修で開業の先生も回るしね。初期研修で開業の先生の診療を見るのは非常に意味のあることだと思います。  

鳥山: 大学病院で診るような難しい疾患だと大体研修医の手に負えないですが、市中は研修医でも任せてもらえるような疾患がたくさん診られます。  

梅景: 救急も大学だと3次なので研修医ができることって少なくて…もちろん学べることはあると思うんですけど、もうちょっと自分の手の届く範囲から緊急対応を学んでいった方が実になるのかなと思いました。それと、研修医室などの設備の面でも仕事の面でも、研修医の居場所が市中病院の方が恵まれている気がします。  

鳥山: うちは特に研修医の教育に力を入れてくれているし、研修医の人数が少ない分一人一人をちゃんと見てくれているっていう印象がありますね。 

西倉: 大学だと研修医が百人単位でいるので、知らない研修医だらけという感じでコミュニケーションもそんなに取れないですが、ここだと一つの部屋に1年次・2年次の24人全員いて何か困ったら相談できるし、おすすめの本とかも情報共有できるので、この人数は市中病院の良さかもしれないです。  

是非紹介したいこと

華山先生: 他に、これは是非紹介したいというものはありますか?  

西倉: 集合研修(※3)の保険診療の研修がよかったです。初期研修では普通学ばないような視点が。

(※3)
1週間にわたってローテーション研修から離れ、全員参加で講義や研修を行う。4月・7月・10月に設定。保険診療の研修は、7月に「外来診療の算定項目と各種加算について」、10月に「入院DPCの機能評価係数の加算について」を分担して発表。
 
波多野: あの後、病棟でもこの患者さんまだB期間だからいてもらってもいいな、とか思ったり。自分たちのやっている行為がお金とか病院そのものに関わっているっていう視点もあまりなかったですし、純粋に面白いと思いました。

鳥山: 私も、病名ちゃんとついてないけど大丈夫かな、とか、気付いたり考えたりするようになりました。病名1つとかオーダー1つとかにしても、色んな意味があって、色んな職員さんに関わってまわっていくものなんだなっていう…やっぱり保険診療の知識は絶対あった方がいいですよね。大変だったけど。
  
梅景: 集合研修ではないんですが、毎週レジデント・ケースカンファレンスという勉強会をやっています。自分たちが実際に診てためになった症例を提示して、皆で見ていくっていう会で、同期がどういう風に考えてるかも知ることができるし、丹羽先生が総合診療的にしっかり見てくれるのですごく勉強になります。最近こればっかりやっています(笑)。
 
西倉: CVC穿刺の手技は認定制になっています。(※4)一度不合格になると次の試験まで半年空いてしまうのが痛いんですが。
 
(※4)
1年目の秋にCVC穿刺についての知識を確認する筆記試験と、安全に手技を行えるかを確認する実技試験を実施。筆記・実技ともクリアするまで患者さんに実施してはならない。
 
鳥山: 初期研修中の実施回数を考えると他の研修病院出身の先生と差がついちゃう気がしますね。3年目に進む科によっては気になるかも。でも認定試験があることでCVについて真剣に勉強するのはすごく大事な事だと思います。試験をもう少し早い時期にやるか、回数が増えるというのが理想かなあ。
 
事務: 病院見学が効率的なのがおすすめです。午前中に救急外来を1時間半と、もう一つ好きな科を見て、そのあと研修医室でお昼ごはんを食べながら研修医達と話してもらって、13時過ぎには帰ることができます。(※5)
 
(※5)
午前コースと、昼に集合して最初に研修医室に行ってから午後に診療科を見学する午後コースあり。見学は1人1回まで。なお、5年生で見学に来た方のためにマッチング前の7月に説明会を設けた。説明会は、研修プログラムの説明と研修医との懇談で構成。今年は5年生向けの説明会も企画中(10月頃予定)。詳細決定次第ホームページにてお知らせします。

学生さんに向けてのメッセージ

華山先生: では、最後に学生さんに向けてメッセージをお願いします。
 
鳥山: 私はここの病院に入って本当に良かったし、後悔していません。みなさんも是非来て下さい。
 
梅景: バランスのいい病院です。ぜひ受けて、それで1番でマッチング登録してもらえればいいなと思います。
 
波多野: 僕は社会人入学で医学部に入ったんですが、そういう人も受け入れてくれる度量の広い病院です。たとえば子どもがいて共働きでも保育園に預けられますし、仕事もきちんとできて、子どもとの時間も取れる、良い病院だと思います。
 
西倉: 一回是非見学に来ていただいて、僕達と話をすれば、良さがもっと伝わると思います!
 

 (2018年12月某日)

関東労災病院

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