信仰上の理由による輸血拒否に対する対応について

関東労災病院の輸血療法に関する基本方針

治療を行うに当たり、ヒトを含む生物(植物を除く)から作られた医薬品を使用することがあります。これらの医薬品を生物由来製品といい、そのなかでも輸血用血液製剤や血漿分画製剤など特に感染症などのリスクが高いものを特定生物由来製品と言います。近年、特定生物由来製品の安全性は高まっていますが、副作用などの危険性はゼロではありません。 患者さんには自らの治療を選択する権利がありますので、関東労災病院(以下「当院」という。)ではこれら特定生物由来製品を使用した治療(以下「輸血療法」という。)を行う前に必要性や副作用などを患者さんやご家族へ説明し、同意を得ることにしています。しかし、宗教上の理由を含め常に同意を得られるとは限りません。 たとえ、輸血療法についての同意が得られない場合でも、私たちは患者さんの生命を守ることを第一に考えて対応したいと思っております。そこで、当院の理念と基本方針に基づき、輸血療法に関する当院の基本方針を以下のように定めておりますのでご理解とご協力をお願い申し上げます。

関東労災病院では、「相対的無輸血※1」を基本方針とし、これを基に以下の対応をとらせていただきます。

  1. 輸血療法を行わないためにできる限りの努力はいたしますが、生命に危機が及び、輸血療法を行うことによって死亡等の重大な結果が回避できる可能性があると判断した場合には輸血療法を行います。この場合、当院の定める「特定生物由来製品の使用に関する同意書」が得られなくても輸血療法を行います。
  2. エホバの証人の方が提示される「免責証書」は「絶対的無輸血※2」に同意するものであるため、これに同意及び署名はいたしませんし、また受け取りません。
  3. 輸血療法を拒否することにより手術を含む医学的な処置の同意が得られない場合であっても、救命のために処置が緊急に必要であると判断した場合には、処置を行います。
  4. 自己決定が可能な患者さん、患者さんの保護者、または代理人の方に対しては、当院の方針を十分に説明してご理解を得るよう努力いたしますが、どうしても同意が得られず、かつ治療に時間的余裕がある場合は、転医をお勧めさせていただきます。なお、それらの内容と診療状況等については診療録に記録いたします。
  5. 以上の方針は、患者さん本人の意識の有無、成年と未成年の別にかかわらず適用いたします。

この方針は、「宗教的輸血拒否に関するガイドライン2008※3」に則り作成され、当院の倫理委員会において審査・承認を得ています。
患者の皆さま、ご家族の皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

※1 相対的無輸血
  • 患者の意思を尊重して、可能な限り輸血療法を行わないように努力するが「輸血療法以外に救命手段がない」事態に至った時には輸血療法を行うという立場・考え方。
※2 絶対的無輸血
  • 患者の意思を尊重し、たとえいかなる事態になっても輸血療法を行わないという立場・考え方。
※3 宗教的輸血拒否に関するガイドライン2008

2016年7月14日
労働者健康安全機構 関東労災病院

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