睡眠時無呼吸症候群検査入院

関東労災病院 耳鼻咽喉科では、睡眠時無呼吸症候群を診断するための『終夜睡眠ポリグラフィ検査』を実施しております。日中の強い眠気、夜間就寝中の大きなイビキや呼吸停止、起床時の頭痛など症状がある方は要注意です。下記眠気テストで日中の眠気を評価してみましょう。

状況
点数
決して
眠くならない
まれに
眠くなる
時々
眠くなる
眠くなること
が多い
 座って読書をしているとき
0
1
2
3
 テレビを見ているとき
0
1
2
3
 人がたくさんいる場所で
  座って何もしていないとき
0
1
2
3
 車に乗せてもらっているとき
  (1時間くらい)
0
1
2
3
 午後横になって休憩しているとき
0
1
2
3
 座って誰かと話をしているとき
0
1
2
3
 昼食後、静かに座っているとき
0
1
2
3
 運転中、渋滞や信号待ちで
  止まっているとき
0
1
2
3
合計
点 
Epwors Sleepiness Scale (ESS)

11点以上の方は、睡眠中の呼吸障害を伴っている可能性が高いと思われます。ベッドパートナーの方などに夜間就寝中のイビキや呼吸停止などがないか確認してもらいましょう。
(10点以下の方でもイビキ・呼吸停止などを指摘されたことがある方はご相談をお勧めします)

睡眠中の呼吸障害は放っておくと高血圧・心臓循環障害・脳循環障害などに陥ってしまうと言われています。しかし現在は様々な治療法が確立されていますので、適切な治療を受けていれば健康な生活を送ることができるようになります。睡眠時無呼吸症候群の正確な診断には『終夜睡眠ポリグラフィ検査』と呼ばれる特殊な検査を行うことが必要です。眠気テストでの評価が高い方やイビキ・呼吸停止などを周囲から指摘されたり、眠気の自覚症状のある方は耳鼻咽喉科外来にてご相談ください。

すでにかかりつけの医療機関をお持ちの方は、かかりつけの先生にご相談の上、紹介状を交付して頂いてください。診療待ち時間・ご負担金ともに軽減されます。紹介状は、各医療機関により様式が異なりますが、患者さんのお申し出により交付されます。紹介状の宛先医療機関欄には『関東労災病院』、診察希望診療科を『耳鼻咽喉科』とご記入頂くよう診療所にお申し出ください。

終夜睡眠ポリグラフィ検査

終夜睡眠ポリグラフィ検査とは睡眠時無呼吸症候群の確定診断には欠かせない検査です。病院に1泊検査入院して頂き、睡眠中の様々なデータを記録します。当院では勤労者の方々のニーズに合わせて、仕事を休むことなく検査入院ができるように17時に入院して頂き(*1)、翌朝も午前6時に検査終了後に洗面・シャワー等が終わればそのまま退院可能となっておりますので、病院から直接出勤して頂けます。

*1  勤務などの都合上、17時に来院が無理な方は18時迄ご来院ください

検査の流れ
  ◆当日の流れ◆



当日17時に夜間救急窓口にて受付をします。
その後、担当技師が病室までご案内します。
夕食は済ませてくるか持ってきて病室で食べることが可能です。
洗面用具・寝衣・タオル等はご用意しております。
           


病棟看護師より入院中のご案内と、簡単な問診をいたします。

普段内服しているお薬のある方はそのまま内服してください。

当院指定の寝衣に着替えて頂きます。
18時位より、装着を開始し1時間程で終了します。その後は
消灯まで病室内で自由に過ごして頂けます。

消灯後、眠れそうにない方へは睡眠薬を処方いたしますので、看護師にお申し出ください。

脳波、筋電図、呼吸センサーなどを取り付けた状態で一晩寝て頂きます。
検査中に気分が悪くなったり、お困りのことがありましたらナースコールで看護師をお呼びください。
翌朝6時に検査終了となり、看護師がセンサーを取り外します。
脳波電極の装着等でペースト類がついていますので、シャワーをご利用ください。
朝食はお出しいたしませんので、ナース・ステーションにてお声をかけて頂くだけで退院可能です。

 
検査の内容

終夜睡眠ポリグラフィ検査では睡眠時の呼吸障害を詳細に診断するため数多くのセンサーを装着します。

 脳波
 睡眠の深さを判定します
 眼球運動
 レム睡眠・ノンレム睡眠の判定をします
 心電図
 無呼吸による心拍変化や不整脈がないか調べます
 パルスオキシメーター
 無呼吸による低酸素血症がないか調べます
 おとがい筋電図(あご)
 睡眠の状態を判定します
 下肢筋電図
 足のムズムズ感覚による睡眠の妨害がないか調べます
 気流センサー
 鼻・口からの呼吸を調べます
 呼吸センサー
 腹部・胸部の呼吸時の喚起運動を調べます
 体位センサー
 検査中の体の向きを調べます
 イビキセンサー
 検査中のイビキ音を調べます

測定されたデータは次回の診察日までに専門スタッフにより解析されます。睡眠時の呼吸障害の有無や、呼吸障害があった場合の原因が閉塞性の無呼吸(OSAS)であるか中枢性のもの(CSAS)であるかなどを診断することができます。障害が確認された場合は耳鼻咽喉科医師より各種治療法についてご説明いたします。

睡眠時無呼吸症候群 (SAS:sleep apnea syndrome)

睡眠時無呼吸症候群(以下SAS)とは、睡眠中に断続的に無呼吸を繰り返し、一晩(7時間以上の睡眠)に10秒以上の無呼吸が30回以上生じる病態を言います。このため患者さん本人の自覚なしに呼吸停止により睡眠が妨げられてしまい、様々な症状や合併症を引き起こしてしまいます。また、2003年のJR山陽新幹線の居眠り事故などに代表されるような、日中の眠気からくる労働事故の原因として社会問題化しています。患者数については多くの報告がありますが、一説には国民の数%になるともいわれています。

SASの原因として最も多いものが閉塞型と呼ばれるタイプです。これは睡眠中に仰向けに寝た状態で空気の通り道がふさがってしまい、呼吸ができなくなってしまいます。のどの奥の部分の肥大化が原因となることが多く、このタイプの方は大きなイビキをかき、その後しばらく呼吸停止となり、苦しくなってくると再び大きなイビキとともに呼吸を再開するパターンを睡眠中に何回も繰り返します。一般的には首回りに脂肪の付いた肥満体型の男性に多いと言われていますが、肥満でない方で閉塞性呼吸障害となる方もいます。
もうひとつのタイプが中枢型と言われるもので、中枢(脳)の働きの異常が原因となり無呼吸となってしまいます。閉塞型と比較してイビキは多くなりません。また、これら二つのタイプが両方合わさった混在型と呼ばれるタイプもあります。

SASの症状は睡眠中の呼吸停止やイビキのみでなく、十分な睡眠がとれないことによる日中の眠気や頭痛、疲労感や集中力の低下などがあります。さらに、SASを治療せずに放置しておくことによる合併症の進行が問題となります。高血圧、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などを招いてしまう危険があります。これらの病気の発生率や死亡率は健康な方と比較してSASの場合は数倍になるであろうというデータも出されています。

SASと診断された患者さんの治療法は、ダイエットや禁煙・禁酒などの『生活習慣改善』と『外科的療法』『内科的療法』『歯科装具』『薬物療法』などです。閉塞型で中等~重症の方で気道上の扁桃の肥大、口蓋垂(のどちんこ)が極端に長い、口蓋が狭い、鼻中隔弯曲などでは手術が必要です。一方、内科的治療としてはCPAP(シーパップ)とよばれる治療機械を用いる方法があります。これは睡眠中にマスクを装着してそこへ強制的に一定の圧をかけた空気を送ることにより、空気の通り道を広げて無呼吸を防ぐものです。CPAP療法は保険診療の適応となっていますが、終夜睡眠ポリグラフィ検査などで無呼吸低呼吸の指数が一定以上の重症度と診断され、毎月一回の通院をすることが必要です。当院で終夜睡眠ポリグラフィ検査を行いSASと診断された患者さんにつきましては、月一回の通院負担を軽減するため、ご自宅の近くや職場近くの診療所でのフォローアップをお勧めしております。

 
 
 

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