卒後臨床研修管理室長より

小西先生 卒後臨床研修管理室室長
救急総合診療科部長
小西竜太
 
■地域医療を担う急性期総合病院

 関東労災病院は、「神奈川県、特に川崎市内の労働災害の対応及び地域医療の充実」を目的に、1957年に開院しました。当初は労災医療の特色が濃く、整形外科やリハビリテーションなどの領域において、強みを発揮してきました。その後、時代の変還と共に地域医療に対するニーズが高まったことを受け、診療科を増やし現在は病床数610床、32診療科をもつ地域医療支援病院として、地域の人々の健康を支えています。
 当院は30年前から研修医を受け入れていますが、2004年の新臨床研修制度の発足により、この10年間は制度の確立と内容の充実を図ってきました。近年、合併症を発症する患者さんや、生活習慣病などにより複数の診療科にかかる患者さんが増えています。こうした傾向を踏まえて、「あらゆる診療領域に対応できる総合的な臨床能力」を養うことを、研修の主軸におき、スーパーローテート方式を採用しています。24ヶ月の研修期間中、17ヶ月を必修科とし、様々な診療科、疾患・疾病を経験できるようになっています。残りの7ヶ月は2年次で自由選択ができ、1年目の研修が終了する頃にローテート計画を立ててもらいます。
 また、臨床現場以外の学びも、多数用意しています。たとえば勉強会一つとっても、指導医が中心となって行うものや、全国の労災グループ病院から研修医を集めて実施する症例検討会など。また、Advanced OSCEとして1年次修了前に、診察手技(問診、聴診など)、診療手技(縫合、気管挿管など)、診療知識(感染症、画像読影など)のチェック、救急症例のシミュレーションなどによる形成的評価を行い、指導医へも教育達成度のフィードバックを行っています。

■医師としての自覚を育み、独り立ちに向けて助走する

 医学部卒業後の2年間、臨床の現場でどれだけの学びを得ることができるか。そう問いかけられたら、私たちは「医師としての自覚と真摯な姿勢を育み、一人前になるためのスタートを切ること」だと答えます。臨床医に求められる診療能力は、一朝一夕で身につくものではありません。むしろ、臨床研修はスタートライン。国家資格をもった医師として臨床現場に立って初めて、「自分にできること」を現実的に考えられるようになります。初めての臨床現場において研修医が何をすべきで、そして何を求めているのか?私たちはそのニーズをしっかりとキャッチした上でプログラム内容を改善し、充実した臨床研修になるよう様々な研修企画を考えてきました。研修医一人ひとりに寄り添ったプログラムができあがったと自負しています。
 先日、当院で臨床研修を受けた医師たちを集めて同窓会を開催したところ、多くの先生方が集まってくれました。「当時は分からなかったが振り返ると関東労災病院で臨床研修を受けて良かった」「臨床研修で学んだことの意味が、ようやくわかるようになってきた」などの意見を寄せてくれて、とても嬉しい気持ちになりました。
 研修で学んだことを生かすには、多くの時間がかかるかもしれません。それでも、研修医たちは「患者さんのために」という思いを胸に秘めて、真剣に研修に臨んでいます。彼らの思いを受け止め、患者さん本位の医療を実践できる医師を育てる―これこそが、関東労災病院が挑戦し、生み出してきた”価値”。もちろん、私たちの挑戦はまだまだ続きます。この価値を高めて、より質の高い研修プログラムを提供して参ります。

※平成27年4月現在のプログラム内容です。
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マイナビレジデント

マイナビレジデント『ドクターの素顔(2015年4月)』より...

関東労災病院

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