良性脳腫瘍(下垂体腺腫)

               
   
          
        脳神経外科 部長  杉山 誠
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2.良性脳腫瘍(下垂体腺腫)

 下垂体は,脳の正中部でトルコ鞍と呼ばれる骨のくぼみの中に存在し大きさ7-8 mmの小さな脳組織です。その上方には視神経が存在しております。
下垂体は,ホルモンの中枢であり,ホルモンを分泌し,全身の各臓器に働きかけています。
下垂体腺腫は下垂体の一部の細胞が腫瘍化したもので組織学的には良性です。
ホルモン産生腺腫とホルモンを分泌しないものに大きく分けられ,ホルモン分泌の種類により分類され,それに伴う症状が出現します。

● 成長ホルモン産生下垂体腺腫:先端巨大症,巨人症,糖尿病,高血圧,睡眠時無呼吸,癌
● プロラクチン産生下垂体腺腫:乳汁分泌,無月経
● 副腎皮質刺激ホルモン産生下垂体腺腫:肥満,多毛,ニキビ,糖尿病,高血圧,うつ病
● 甲状腺刺激ホルモン産生下垂体腺腫:頭痛,痩せ,手の振戦,動悸,
● 非機能性下垂体腺腫:視力視野障害

下垂体卒中と呼ばれ,腫瘍内に突然出血し,激しい頭痛および視力視野障害や眼球運動障害などが生じるものがあります。

診断:採血検査によるホルモン数値の評価,MRI検査を行います。
治療:当院では,主に内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術を行っております。

プロラクチン産生腺腫,成長ホルモン産生腺腫や甲状腺刺激ホルモン産生腺腫などでは,薬剤が選択されることもあります。薬剤による治療は,腫瘍の増殖を抑えることはできますが,腫瘍を消滅することはできず,長期にわたり,その薬剤を使い続ける必要があります。手術療法,薬剤治療の選択は,担当医とよく相談して決めることをお勧めします。
手術後に腫瘍が残存した場合は,薬剤の継続や放射線療法が必要になることもあります。放射線療法については,ガンマナイフ(定位的放射線療法)を行います。当院では横浜労災病院と協力し,再増大を抑制する治療を実施しております。
下垂体腺腫は緊急に治療が必要ではないことが多く,当院では下垂体手術を専門に行う医師がおりますので担当医と十分相談して下さい。

脳の中心部に存在する下垂体腺腫,この大きさの腫瘍であれば,ほぼ全摘出可能である。


 
下垂体腺腫01 下垂体腺腫02

 

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