時間かけて治療しよう~鬱病①~

              
   
          
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 「うつ病は風邪みたいなものだ」と医学書に書いたのは高名な精神科教授でした。また、「軽症うつ病」という言葉も生み出しました。間違ってはいませんが、かかりつけ医は一般の人々にうつ病について分かっていただきたいという一心から出た言葉ではないかと考えています。

 「うつ病」は実は深刻な病で、生きていることそのものがつらいというほどの苦しみを味わうのです。あまりにも辛いので自ら死を選ぶという誘惑にかられ、それにあらがうことができずに命を絶つという手段をとることもまれではありません。
 臨床経験を積んだ医師ほどうつ病患者に接した場合、「自殺を願っているということはありませんか」と単刀直入に聞き出します。遠慮や気遣いはかえってあだになります。 一方、うつ病はその苦しみが身体の症状としても現れます。「だるい」「疲れやすい」「食欲がない」「食べても砂をかむようで味もわからない」「風邪のような症状がなかなか治らない」というものです。
ですから、検査をしたりしますが、異常がないと一般の医師は「何でもない」と薬も出してくれません。「眠れず」「朝は起きれず」「会社を休み」「午後になると元気が出る」ものですから「仮病じゃないか」などといわれます。

 一般の医療機関でこれらの症状をうつ病と診断するのは、難しいのが実状です。そこで「うつ病は風邪みたいなもの」といって世間の注意を引こうとしたのでしょう。 しかし、誤解を生み、「うつ病は、大した病気ではない」と思われてしまいました。
 そこで最近では「うつ病は肺炎に近い病気です。しかし、重い病気ですが、時間をかけて治療すれば必ず治ります」というようになりました。過労や睡眠不足が発症のきっかけになることも分かってきました。
うつ病の苦しみは当人にしかわかりません。検査をして分かるものではないのです。専門医も積み重ねた臨床経験から、推して診断するのです。「やさしくわかりやすく話す」ということがよく言われますが、簡単に分かるのもどうかと思いますし、軽すぎます。難しくても正しい知識が得られるようにお互いに努力したいものです。明日はわが身です。
こちらの特集は神奈川新聞に掲載された『大丈夫ですか?心と体』を当院ホームページ用に再構成したものです

 

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